2005.05.19 初版 大谷 2005.05.24 二版 大谷 ■株式会社設立時の留意点(マニュアル) ----------------------------------------------------------------------------------------------- 1.発起人会の開催  ・発起人会で決定すべきこと   @会社の商号、目的   A会社が発行する株式の総数   B設立時に発行する株式数、1株の株式価額   C各発起人の引受株数   D払込金融機関および取扱場所   E発起人総代(=発起人の代表)  ・決定書の作成…2通(1通は会社保存用。残り1通は株式払込金融機関提出用)   ※発起人が複数人の場合…「発起人会議事録」(A4)(発起人全員の記名、押印(=実印)が必要)   ※発起人が1人の場合…「発起人決定書」(A4)(発起人の記名、押印(=実印)が必要) 2.「定款」の作成  ・定款作成上の注意事項   @「定款」(B42つ折り)を、3通作成する。   (1通は公証人役場の保存用、1通は設立登記時に法務局への申請用、もう1通は会社の保存用)   B「定款」は、発起人全員の記名押印が必要。   C「定款」の各ページをホッチキスで綴じ、各ページの綴じ目に発起人全員の実印で割印する。    ※袋とじの場合は、表と裏の綴じ目に発起人全員の実印で割印する。   D公証人による定款の事前チェックを行い、完了したら表紙の作成年月日を記入する。   (「公証人認証年月日」、「会社成立日」は空欄)→ 法的にはコメント(メモ)の扱い。   E発起人の印鑑証明書に記載の住所(住民登録の住所)と、定款の発起人住所は同一となるよう    記載しなければならない。略称表記は不可となる点に留意する。(住居表記、地番ではない) 3.「定款」の認証  ・公証人役場へは発起人全員で出頭するのが原則だが、代理人を立てることも可能。  ・申請する公証人役場は、本店所在地の同一都道府県内であればどこでも構わない。  ※公証人役場において定款の認証を受けなければ、「定款」の効力が発生しない。  ・用意するもの   @「定款」…3通(1通は公証人役場で保存。残り2通は返却される。)    ※返却の2通は、「会社保存用」と「謄本」と押印される。「謄本」は後日法務局へ提出)    ※「謄本」のコピーは、金融機関、税務署、県法人、市法人へ後日提出する際に必要となるため、     法務局へ提出してしまう前に、コピーを5〜6通取って保管しておくこと。   A発起人全員の印鑑証明書…各1通(発行後6ヶ月以内のもの)    ※発起人が法人の場合は、登記簿謄本と法人の代表者印の印鑑証明書(法務局で発行)が必要。   B代理人が申請する場合は、代理人の印鑑証明書…1通(発行後6ヶ月以内のもの)   C公証人認証手数料…5万1千円   D収入印紙代金…4万円   E謄本交付手数料…用紙1枚につき250円となり、5枚分は1,250円となる。   F発起人の1人が代表者として出頭する場合    …代理人(発起人)の実印、「委任状(その他の全発起人分)」(A4)   G発起人以外の第三者が代理人として出頭する場合    …代理人の実印、「委任状(全発起人分)」(A4)、代理人の身分証明(運転免許証又は印鑑証明書) 4.印鑑の発注  ・用意するもの   @代表者印(代表取締役)    会社の実印。会社設立の際に、法務局に届け出る。    ※「印鑑届書」により届けるが急ぐ場合は、代表者の個人印でも可能。不適切と考えた場合は、     後日に作成し、改印届けを提出すれば良い。   A銀行印    金融機関に口座を開設する際に届け出る印鑑。小切手や手形の発行時に使用する。   B角印    契約書、会社が発行する見積書、請求書、領収書などに使用する。   Cゴム印    会社所在地、会社名、代表社名などが入った印鑑。  ※@〜Bが一般に「会社印」と呼ばれるもの。 5.株式払込金(資本金)を払い込む  ・定款の認証手続き完了後に、株式資本金の払い込み手続きを行う。  ・依頼する金融機関が、払込委託事務を受付可能か打診する。   ※取引実績のある金融機関であれば、受け付け可能な場合が多い。  ・金融機関より、「株式払込金保管証明書」の交付を受ける。   ※申請当日は金融機関の勘定取引の締めを行う関係上、翌日以降に証明書が発行される。    仙台銀行の場合は、翌日に保管証明書が発行される。  ・株式資本金を保管委託した後、法務局への登記申請が完了し、商業登記簿抄本と代表印の   印鑑証明書を添えて、口座開設すればその時点で口座へ振り替えを行うことができる。   ※この時点で、物理的には資本金を引き出すことが可能。(見せ金の場合など) 続き占め処理感情  ・払込取扱が可能な金融機関は、以下の通り。   @各種銀行(信託銀行を含む)   A信用金庫   B信用金庫連合会   C信用協同組合   D信用協同組合連合会   E労働金庫   F労働金庫連合会   G農業協同組合連合会   H農業協同組合   I漁業協同組合   J漁業協同組合連合会   K商工組合中央金庫   L農林中央金庫  ・用意するもの   @株式払込金(出資金)…1千万円    ※手形発行は決済できない場合(不渡りなど)を考慮し不可。基本的には現金のみ。   A「株式払込事務取扱委託書」…1通(金融機関指定のもの)   B委託手数料…3万5千円(出資金の1,000分の3.5程度)←仙台銀行の場合   C「定款」…1通(上記3で、公証人役場から「謄本」と押印されたもののコピー)    ※提出するのは「謄本」のコピーであるが、確認のため「会社保存用」の原本を持っていく。   D「発起人会議事録」…1通(上記1で作成したもの)   E発起人総代の印鑑証明書…1通(発行後6ヶ月以内のもの)   ※上記B〜Eは各金融機関により異なるため、事前に担当者と調整する必要あり。   ※払込期限、株式払込金保管証明書の発行される日を確認する。    通常は込完了から1〜2日程度。仙台銀行の場合は、翌営業日に発行。 6.取締役と監査役の選任、承諾を得る  ・ 発起人が1人の場合   @「取締役、監査役選任決定書」(A4)で、取締役、監査役を選任する。   A「就任承諾書」(A4)で、取締役、監査役の選任の承諾を得る。  ・ 発起人が2人以上の場合   @「発起人会議事録」(A4)で、取締役、監査役を選任する。   A「就任承諾書」(A4)で、取締役、監査役の選任の承諾を得る。  ※定款で決定した発起人以外から、取締役、監査役を選任した場合は「就任承諾書」が必要 7.取締役、監査役による設立手続きの調査/「調査書」の作成  ・取締役、監査役は、設立手続きが適法に行われたかどうかを調査する必要がある。  ・調査すべき事項   @発行する全株式の引受があったか否かを、定款、株式引受証で確認する。   A上記の株式について、払込みが完了しているか否かを、株式払込金証明書で確認する。  ・「調査書」(A4)の作成…2通(1通は会社保存用。残り1通は登記申請用) 8.取締役会の開催  ・取締役会で決定すべきこと   @代表取締役の選任   A本店所在地の、町名と番地までの決定(定款は最小行政区画(市町村)での記載のため)   B支店設置の決定(支店を設置する場合のみ)   C業務責任者(本店や支店の支配人)の選任(設立当初から支店を設置する場合のみ)  ・「取締役会議事録」(A4)の作成…2通(1通は会社保存用。残り1通は登記申請用)  ※「取締役会議事録」中に代表取締役就任の承諾の記述が無い時は、「就任承諾書」(A4)が必要 9.登記申請書類の作成  ・法務局への登記申請の際に必要な書類を作成する。  ・申請する管轄の法務局が、コンピュータ庁か非コンピュータ庁かは事前に調査する。  ・「株式会社設立登記申請書」(B5またはB42つ折り)の作成…1通  ・「登録免許税納付用台紙」(A4)の作成…1通  ・「OCR申請用紙」(B5)の作成…1通(予め、法務局から入手)   ※非コンピュータ庁の場合は、「登記用紙と同一の用紙」(B5)の作成…1通(予め、法務局から入手)  ・「印鑑届書」(B5)の作成…1通(予め、法務局から入手) 10.法務局への登記申請  ・商業登記窓口へ申請する。  ・申請期限は、上記7の「取締役、監査役による設立手続きの調査」が終了した日の翌日から2週間以内  ・登記申請した日が、会社設立日となる点に留意する。(その後の設立記念日などを考慮するため)  ・登記申請手続きは2〜3日で処理されるので、商業登記簿抄本などの発行を希望する場合は電話などで   確認し申請に出向くと良い。  ・用意するもの   @登録免許税…15万円(出資金の1,000分の7、ただし15万円を下回る場合は15万円)   A用意する申請書類は、以下の通り。   【分類-1】    (1)「株式会社設立登記申請書」…1通(上記9で作成したもの)    (2)「登録免許税納付用台紙」…1通(上記9で作成したもの)    (3)「定款」…1通(上記3で、公証人役場から「謄本」と押印されたもの)    (4)「株式払込金保管証明書」…1通(上記5で、金融機関から交付されたもの)    (5)「取締役会議事録」…1通(上記8で作成したもの)    (6)「調査書」…1通(上記7で作成したもの)    (7)代表取締役の印鑑証明書…1通(発行後6ヶ月以内のもの)    (8)代表取締役以外の第三者が代理人として出頭する場合であっても、本人確認は特にしない。     ※あくまでも使者として申請・提出しただけとの扱いとなる。よって申請者はあくまでも、      代表取締役名で申請することになる。    ※上記(1)〜(9)を、ホッチキスで綴じる。   【分類-2】    (1)「OCR申請用紙」…1通(前述で作成したもの)     →非コンピュータ庁の場合は、「登記用紙と同一の用紙」…1通(前述で作成したもの)      ・商号、資本欄を記載する。      ・目的欄を記載      ・役員欄を記載      ・予備欄を記載(必要な場合のみ)      ・支店欄を記載(必要な場合のみ)      ※上記をクリップで留める。   【分類-3】    (1)代表取締役の「印鑑届書」…1通(前述で作成したもの)   ※上記の【分類-1】→【分類-2】→【分類-3】順に、クリップで留める。 11.株式会社(法人)登記の成立  ・法務局への登記申請が承認された場合は、登記完了となる。  ・その後の諸手続きに必要な書類の取得を行う。   @会社の登記簿謄本…5〜6通    ※「登記簿謄本交付申請書」に必要事項を記入し、法務局の商業登記窓口へ提出する。    ※交付手数料が必要→1通につき1,000円、登記印紙で納付。(印紙に消印は不要)   A会社の印鑑証明書…5〜6通    ※「印鑑証明書交付申請書」に必要事項を記入し、法務局の商業登記窓口へ提出する。    ※交付手数料が必要→1通につき500円、登記印紙で納付。(印紙に消印は不要) ----------------------------------------------------------------------------------------------- 以上