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2012年2月13日 (月曜日)

技術者に求めたい資質 - 1.日々の雑記

上司やリーダーが伝えたことや言っていることを理解できただけでは意味がない。ごく当たり前の能力であり、難しいことではない。なぜそのようなことを考えたのかを理解することができなければ、それらの目的や必要性といった本当の意味を理解した訳ではないからだ。

そのことを自らが考えつかなかった、考え出すことができなかったことに対する疑問や理由に、興味が湧かない限りその人に成長はない。

学校の生徒と同じ気持ちやその延長線上にいる人たちは、伝えたことが理解でき記憶していれば、授業で覚えた方程式さえあれば試験の問題を回答できることと同じように、その後に発生する課題や問題に対応できると錯覚してしまうものだ。ここは学校ではないし、ましてや義務教育の場ではないのだ。決まった方程式や確かな答えなどない、結果を求められる社会なのだ。

自らが考え、考え方を生み出すことができ、自らが行動するためのトレーニングのカリキュラムを考え出す力を持たなければならないのである。

システムとは規則、ルール、基準などの集まりである。開発工程にいたっては、適切かつ適正な手順にしたがって遂行する能力が求められる。しかし既に作られたルールを理解できるだけの人間は、もはや必要とはしていない。それらのルールが本当の意味で必要なのか。そもそもそれらはなぜ必要であるのかを議論できる人材が必要である。

そのためには「なぜ?」とその理由を知りたくなる興味と疑問の気持ちと、それらを納得させるための根拠や確証を追求する気持ちを持ち続けることが重要である。

これまでの秩序にわずかな変化を加えて進化を生み出すことができる、そんな人材を必要としている。

wrote by Satoshi Ohtani : 2012年2月13日 07:00

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